こんにちは!
ゴローです。
今日は世界最大のソフトウエア会社、マイクロソフトの業績を見ていきましょう。
●企業概要
マイクロソフトは米国のソフトウエア会社です。
多様なコンピュータ向けにソフトウエアを開発しており、ソフトウエア製造、ライセンス供与、サポートサービスを収益の柱としています。
誰もが知っている「Windows(ウィンドウズ)」シリーズ、サーバ、パソコン、OS、クライアントやサーバー環境向けアプリケーション、業務自動化・効率化アプリケーション、ソフト開発ツールに加え、家庭用ゲーム機器、タブレットを提供しています。
本社はワシントン州にあります。
マイクロソフトの株価は、右肩上がりで成長しています。
ここ数日のマーケットの調整で乱高下していますが、基調は右肩あがりで、堅調ですね。
マイクロソフトの株価が堅調なのは、7-9月期(第1四半期)の決算が良好だったことによります。
成長要因であるクラウドコンピューティング事業の増収ペースが鈍ってきてはいるものの、業務ソフトの「Office(オフィス)」や、基本OSの「Windows(ウィンドウズ)」が底堅い収益を計上しました。
7-9月期の売上高は前年比19%増加の290億8000万ドルで、純利益は前年比34%増加の88億2000万ドル、EPS(1株利益)は1.14ドルでした。
マーケットの予想値はEPS=0.96ドルだったので、予想を上回り株価が高騰しています。
ただし、懸念材料もあります。
マイクとソフトのクラウド事業「アジュール」の売上高成長率は、過去3年でもっとも低い76%増と、クラウド事業の成長鈍化が見て取れます。
そして、マイクロソフトのクラウド事業の最大のライバルは、アマゾン(AMZN)です。
アマゾンのクラウドサービスは、今後市場の伸びが見込まれる「ハイブリッドクラウド」に目を向けています。
多くの大手企業は、自社内部にある「プライベートクラウド」にシステムやデータを保管していますが、必要とされるコンピュータサービスのいくつかをアマゾンのような「パブリッククラウド」に移管することで、システムの維持コストを(全体として)低減することができる可能性があります。
機密情報を管理することに適した「パブリッククラウド」と、」維持コストの安さを利用した「パブリッククラウド」の良さを利用し、全体としてコストを下げることができる「ハイブリッドクラウド」を売り出そうとアマゾンは考えている、ということです。
これは、レッドハットを買収したIBMにも言えることで、IBMもハイブリッドクラウドを志向しています。
しかし、大手企業は法的に機密情報を他社に任せることができないか、リスクの観点からパブリッククラウドの利用に消極的にならざるを得ないため、本当にハイブリッドクラウド市場が伸びるかどうかは不透明なところがあります。
マイクロソフトは、古くから法人向けソフトウエア事業を行っていたため、この分野では強みがあると言われています。
急成長を遂げるアマゾンと、歴史に裏打ちされた基盤を持つマイクロソフト。
この2社は熾烈な競争をしており、IBMもレッドハット買収で参入してきましたから、今後も目が離せません。
●マイクロソフトの売上総利益
マイクロソフト、儲けすぎです。
粗利が65%もあります。
株価が高くて当然かもしれません。
●マイクロソフトの売上高・当期純利益の推移
売上高は順調に伸びていて、当期純利益も増減はあるものの、安定的に推移しています。さすがマイクロソフトです。
●マイクロソフトの発行済み株式数と1株利益
潤沢なフリーキャッシュフローを用いて自社株買いを行い、発行済み株式数を減らしていることがわかります。
その結果、1株利益(EPS)は上昇傾向にあります。
●マイクロソフトのキャッシュフローの推移
営業キャッシュフローはかなり角度のある右肩上がりです。
フリーキャッシュフローは投資の増減もあるので凸凹しています。
それでも安定的に右肩上がりの基調を保っています。さすがです。
●各種指標
PER=25.08倍
PBR=9.36倍
PSR=7.08倍
PCFR=18.90倍
急成長しているハイテク企業の割には、さほど割高感はありません。
しかし、過去10年のマイクロソフトの平均PER=15.52倍です。
この観点から見ると、明らかに高いです。
配当利回りも1.6%と、ゴローには手が出せません。
マイクロソフトのビル・ゲイツとゴローの敬愛するウォーレン・バフェットはかなり親しい間柄のようで、「スノーボール」にもその間柄が記載されています。
バフェットがマイクロソフトに投資しないのには理由があるのでしょうか。
インサイダーになる・・・とは思えませんが、超優良企業であるマイクロソフトに投資していないのは、悪い種があるのではなく、「敢えて」だと思っています。
マーケットの暴落に連られて安くなったら、真っ先に買いたい銘柄です。
Take the risk or Lose the chance.