こんにちは!
たばこ株に「フォーカス投資」しているゴローです。
先週、米国株のダウは1週間で1600ドル下落し、リーマンショック以来の株価下落だそうです。
トランプ大統領が予算案に調印しないことから、米国の政府機関が一部閉鎖されるという警戒感から、米国株式は暴落しました。
ゴローはタバコ株式に集中投資しているため、「リーマンショック以来の下落」に加えて「米国FDAのメンソール規制案」もあり、さらなる暴落に見舞われています。
タバコ銘柄だけでいっても▲30%くらいは評価損がでています。
アラートとして書いておきますが、タバコ株式にこれから投資しようとしている方は、考え直した方がよいかもしれません。
ゴローは配当再投資で複利効果を狙っていますが、ここまで下げるとちょっと後悔していますから。
今回は、アルトリアグループの分析をしてみたいと思います。
●企業概要
アルトリア・グループは米国のたばこ、ワイン製造企業です。
フィリップモリスUSAは米国でたばこと無煙たばこを製造しています。
主要ブランドは「マルボロ」や「バージニアスリム」などで、機械製葉巻やパイプたばこ、「スコール」などのブランド名で無煙たばこの製造に従事しています。
セント・ミシェル・ワイン・エステイトはワインを製造・販売しています。
●クロノス・グループへの出資
また、アルトリア・グループは12月7日、カナダの大麻生産会社クロノス・グループに対し、24億カナダドル(約2021億円)出資することで合意したと発表しました。
これは、クロノスの株式の45%に相当します。
アルトリアはクロノスのワラント(新株予約権付き社債)を取得、それを行使すれば、アルトリアはさらに14億カナダドル相当のクロノス株を取得することになり、トータルでアルトリアの持ち分は55%に達します。
カナダでの娯楽用大麻の合法化や、アメリカでも各州単位では合法化されている州もあり、アルトリアは収益の拡大を見込んでいます。
クロノスは、アルトリアから調達する資金で、事業拡大やイノベーション投資が可能となる、としており、今後の展開に目が離せません。
●電子タバコ会社 JUUL(ジュール・ラブズへの投資)
矢継ぎ早に、アルトリア・グループは新興電子タバコ企業のジュール・ラブズの株式約35%を約128億ドル(約1兆4000億円)で取得することを発表。
新しい事業への投資を加速させています。
アルトリアは市場が急拡大している電子タバコ事業への投資を行うことで、収益の拡大を狙っています。
ジュール・ラブズの電子タバコは米国でシェアの75%を占めており、アルトリアの販売網を通じてさらに電子タバコ販売に勢いをつけたいということです。
●アルトリアグループ 1年チャート
アメリカFDAのメンソールタバコ規制案の発表により、アルトリア株も暴落しています。
70ドル⇒49ドルで、30%の暴落です。
ゴローは55ドルで購入しています。
一時、65ドル付近まで上昇していたのですが、放置したのがまずかったと思っています。後の祭りですが・・・
●アルトリア・グループの売上総利益
稼いでます。
利益率が高いビジネスをしていて、タバコ自体は設備投資もさほど必要としないことから、アルトリアのキャッシュフロー計算書は基本的に、投資キャッシュフローの区分がプラスとなっています。
利益率が高いということは、破産しづらいということです。
●アルトリア・グループの売上高・純利益の推移
過去10年間、多少右肩あがりのグラフを描いています。
利益率も高いので、多額の純利益が計上されています。
●アルトリア・グループの発行済み株式数と1株利益
毎年、自社株買いを行っていて、発行済み株式数は減少し続けています。
逆に、EPSは少しずつ上昇しています。
利益率の高さ、キャッシュフローが潤沢であることが理解できます。
●アルトリア・グループのキャッシュフローの推移
2009年にフリーキャッシュフローがマイナスとなっていますが、通常は毎年のように本業から生じる多額の営業キャッシュフロー、そして、設備投資などの投資キャッシュフローを差し引いても配当の支払いや、借入の返済に使えるフリーキャッシュフローが潤沢に計上されています。
安泰、という言葉がピッタリですね。
●各種指標
PER=9.0倍
PBR=6.12倍
PSR=3.75倍
PCFR=13.00倍
配当利回り=6.51%
毎年、増配を続けており、過去10年間の平均配当成長率=10.0%です。
これは、アルトリア株を持っているだけで7年で配当利回り(%)が2倍になっていたということを意味しています。
今の配当利回りから考えると、7年後には13%を超える配当利回りとなっているだろう、ということです。
今後はどうなるのでしょうか。
アメリカでは、喫煙率が低下し続けており、アルトリアは別の事業に進出するため、クロノス・グループやジュール・ラブズに多額の投資を行いました。
これが吉と出るか、凶と出るかは未来になってみないとわかりません。
ですが、アメリカのFDAは、メンソールの規制はできないのはないか、というのがゴローの見解です。
メンソール規制を実行するためには、禁止するに足る「科学的根拠」が必要だからです。
アルトリアだけでなく、ブリティッシュアメリカンタバコやフィリップモリスインターナショナルも軒並み暴落しています。
ウォーレン・バフェットがタバコ株をワイドモートで収益性が高いのに、保有していない理由が今回の暴落で分かった気がします。
「政府の規制リスク」
です。
正直、実行されてもいないFDAのメンソール規制でこれほどまでに下げるとは思ってもみませんでした。
ジョンソン&ジョンソンをバフェットは保有していましたが、現在は(バフェットにとっては)売れ残りくらいの数量しか保有していません。
これも「訴訟リスク」で説明できるのではないか、と思いました。
実際、ジョンソン&ジョンソンもベビーパウダー訴訟で暴落しています。
バフェットにならって、「政治リスク」や「訴訟リスク」の側面を持つ銘柄は、長期保有には向かないのかもしれません。
しかし、高配当株式なので、捨てがたいのですが・・・
ひとまず、もう一度書かせてください。
アラートとして書いておきますが、タバコ株式にこれから投資しようとしている方は、考え直した方がよいかもしれません。
Take the risk or Lose the chance.