Take The Risk or Lose The Chance ゴローのバフェット流米国株式投資術

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【銘柄分析】RDSB ロイヤルダッチシェル CO2削減目標にコミット 配当利回りは6%超えの優良企業!

こんにちは!

バフェット流「フォーカス投資」を実践しているゴローです。

 

金曜日の米国株式市場は、ダウが▲5.97の23,995.95でした。

ナスダックは▲14.59の6,971.47。

小幅な値動きでしたね。

2018年末に下がりすぎていた株価が反発して、このあたりが上限値なのかもしれないですね。

 

2018年末の暴落で、WTI原油価格も40ドル割れるかと思っていたら、51.70ドルまで回復しています。

WTI 原油価格 10年チャート

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WTI 原油価格 10年チャート

10年単位で見てみると、原油価格はダダ下がりですね。

石油メジャーに未来はあるのでしょうか。

 

さて、今日はそんな石油メジャーの一角、「ロイヤルダッチシェル」でについて見てみましょう。

 

企業概要

ロイヤルダッチシェルは、英蘭系石油メジャーで、上流部門では原油と天然ガスの探査・採掘、油田・ガス田の開発、石油とガスの生産、オイルサンドの採掘、ビチューメンの抽出、冷却によるガスの液化などの事業を手掛けています。

下流部門では、原油精製によりガソリン、ディーゼル油、暖房油、航空機燃料、潤滑油などを製造・販売するほか、石油化学製品の生産・販売を行っています。

風力発電や代替エネルギー事業も行っています。

ESG投資のS&P ダウ・ジョーンズ・サスティナビリティ・インデックスに採用されています。

 

ロイヤルダッチシェル 1年チャート

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ロイヤルダッチシェル 1年チャート

ここ1年でいうと、70ドル超あった株価は2018年12月末の暴落で60ドル割れしていました。今は少し回復して62.16ドルです。

 

ロイヤルダッチシェル 10年チャート

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ロイヤルダッチシェル 10年チャート

10年チャートで見てみると、ボックス圏で推移しているように見えます。

石油企業なので、さきほどのWTIチャートとかなり近いカーブを描いています。

原油価格に企業業績が左右されるのは致し方ないですね。

 

ロイヤルダッチシェルの売上総利益

 

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ロイヤルダッチシェルのグロスマージン

ロイヤルダッチシェルの売上総利益は11.7%と、さほど高くはありません。

巨額の売上高を計上し、絶対額でいうと利益の金額も多くなる、という企業です。

 

ロイヤルダッチシェルの売上高・純利益の推移

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ロイヤルダッチシェルの売上高・純利益の推移

売上高と、WTI原油価格のチャートのカーブがよく似ています。

やはり、原油価格が上昇すると急激に売上高が増加するようです。

逆に、WTI原油価格が下落すると、売上高も減少しています。

ただし、赤字となった年は過去10年間ではありませんので、事業の継続性は強固なものとなっているようです。

 

ロイヤルダッチシェルの発行済み株式数と1株利益

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ロイヤルダッチシェルの発行済み株式数と1株利益

発行済み株式数は、2016年に増加しています。

これは、英国のBGグループ(旧ブリティッシュ・ガス)を700億ドルで買収したためです。

ロイヤルダッチシェルは、石油市場でのプレゼンスの低下に苦しんでおり、それを打開するためにLNG事業を買収しました。

LNGは中国で消費量が急激に増加しており、今後も安定的な消費が見込め、安定的な収益が期待できます。

 

ロイヤルダッチシェルのキャッシュフローの推移

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ロイヤルダッチシェルのキャッシュフローの推移

2009年のリーマンショック、2016年のBGグループ買収の年にフリーキャッシュフローがマイナスとなっていますが、それ以外の年では安定的にキャッシュを生み出しています。

過去10年間の営業キャッシュフローマージン(営業キャッシュフロー÷売上高)は、9.1%で、さほど高いわけではありませんが、推移も安定的です。

 

各種指標

PER=11.90倍

PBR=1.26倍

PSR=0.008倍

PCFR=6.60倍

配当利回り=6.21%

 

各種指標を見ても、割高感はありません。

石油企業の株価は、どちらかというとWTI原油価格に相関しているので、PERなどの指標はあまり役に立たないかもしれません。

2019年のWTI原油価格の予想は下限が40ドル割れもあるとのことなので、さらなる株価下落もあるかもしれません。

過去10年間の配当利回り成長率は1.9%ですが、過去3年間の増配はありません。

 

石油企業の未来

先日のニュースで、「BMWでもっとも販売台数を伸ばしたのEVだった」ということを知りました。

こうなってくると、ガソリンやディーゼルで動く自動車は今後、消滅する可能性が高いす。

他にも石油がエネルギーとして使われているものには船舶や航空機がありますが、人口とともに増加してきた自動車が、EVに置き換わることによって、石油の消費量は激減するものと思われます。

 

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SDGs No.13 CLIMATE ACTION

 

時代の流れもあります。

地球温暖化のやり玉に挙げられる石油企業です。

しかし、ロイヤルダッチシェルも黙ってみているわけではありません。

2018年12月、ロイヤルダッチシェルは「企業幹部の報酬と短期的なCO2削減目標を連動させる」考えを明らかにしました。

石油メジャーとしては異例の発表です。

自らの事業と相反する目標を企業幹部の報酬と連動させるわけですから。

 

これには、シェルのCO2削減目標に対する進捗が遅いことについて、大株主の圧力もあったようです。

ロイヤルダッチシェルは2050年までにCO2排出量を半減させると宣言しています。

 

また、ロイヤルダッチシェルは、今後毎年20億ドル(2200億円)を投じ、太陽光や風力エネルギー事業を強化していく道を選択しました。

 

クリーンなエネルギーで快適に生活できるようになるなら、ゴローはシェルを応援していきたいと思っています。

 

Take the risk or Lose the chance.

 


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