こんにちは!
バフェット流「米国株式へのフォーカス投資」を実践するゴローです。
今日は、興味深い話を聞きましたので、ペンを執ってみました。
為替相場と貿易取引との関係について、です。
為替相場と貿易
世界の輸出額と輸入額を合計した世界貿易額は2014年の37兆ドルがピークでした。
現在大きな問題となっている「米中貿易戦争」が長引けば、米中の高い関税によって、世界の貿易総額は減少すると見込まれます。
貿易額が減少するということは、基本的には、それに合わせてお金の流れも変わってしまう、ということを意味しています。
原則論から行きましょう。
通常、貿易が行われるのは、自国で生産したものよりも、他国で生産したものの方が安いので、自国のものよりも他国のものを購入した方がおトクなので、国と国が貿易取引を始めるわけです。
もちろん、この取引には「関税」は考慮されていません。
関税率=0%の世界、という設定です。
もう少し具体的に行きましょう。
例えば、日本がクルマを生産し、米国向けに輸出を行うと、米国は日本円を持っていないので、手持ちのドルを売って日本円を買います。
その日本円で、日本に対してお支払いをするわけです。
すると、「ドル売り・円買い」が発生し、為替レートは「円高」となり、「円高」となった日本のクルマは、米国の人にとっては高くて買いにくくなるので、やがて日本産のクルマは米国では売れなくなる、という流れになります。
すると、今度は日本円の需要が元の水準に戻るので、ふたたび為替レートが円安となり、米国の人にとっては買いやすくなるので、再び日本産のクルマが売れ始める、という流れにもなります。
以上が、かなり単純化した、貿易と為替レートのモデルとなります。
貿易だけにとどまらない為替相場
実は、国と国とが取引をするとき、通貨を交換するのは「貿易」だけではありません。
ゴローも行っている、「米国株への投資」がわかりやすいです。
ゴローは、手持ちの日本円でドルを買って、そのドルで米国株式を買っています。
このように、投資目的などで行う為替取引を「金融取引」といいます。
この金融取引がクセ者です。
為替取引が貿易額だけに紐づいているならば、為替レートの先行きも読みやすいと思います。
なぜなら、貿易額だけ見ていればよいからです。
現実には、投資目的の「金融取引」が発生しますから、為替レートは貿易額だけでなく、ほかのさまざまな指標を読んでいく必要がでてきます。
たとえば、グローバルM&A。
武田薬品工業が、巨額の資金を調達してシャイアーを買収しましたが、このような案件でも、日本円を売却して、外貨を購入し、その外貨でM&Aを行っています。
為替取引だけでいえば、現在の規模で年間なんと750兆ドルの取引が発生しています。
実に、貿易額37兆ドルの20倍の規模です。
これでは、貿易額からだけでは、とても為替レートの変動を読むことができません。
デリバティブ(為替を組み込んだもの)を含めると・・・
これらの投資案件以外に、デリバティブ(為替予約、スワップ、オプションなど)を含んだ為替取引額は、2016年時点で世界の貿易総額の60倍に達していました。
その額なんと、2000兆ドル!!!
もはや意味がわからない金額です。
このように、為替相場には投資やデリバティブなどの金融取引部分が、相当程度、含まれるため、なおさら将来予測が立てづらくなっているのです。
とはいえ、日本はすでに負債総額1100兆円の国。
日本円がいつ暴落してもおかしくありません。
円が暴落すれば、円金利は急上昇します。
ギリシア危機のときのように、です。
ということは、通貨も分散投資で米ドル、ユーロ、日本円、くらいに分けて持っておいた方が良いかもしれませんね。
Take the Risk or Lose the Chance.
★大変励みになります。応援よろしくおねがいします!