こんにちは!
バフェット流「米国株式へのフォーカス投資」を実践するゴローです。
さて、今日はマイナス金利下の日本において、人気となっている「国債投資」について、見ていきましょう。
なぜ海外投資家は「日本国債」へ投資するのか?
なぜでしょうか。
ゴローにも、最初はわかりませんでした。
しかし、情報を読み取っていくと・・・わかりました。
金融市場独特なルールが、そこにはありました。
海外投資家は、日本国債を「ドル建て」で購入しているのです。
これだけでは意味がわかりませんね。
「日本国債」というからには、日本円(JPY)が無ければ購入することができません。
ですので、海外投資家は、ドルを円に交換して、その円を使って日本国債を購入しているのです。
では、なぜマイナス金利下の日本で、日本国債を購入するのでしょうか?
(たとえば、日本国債の10年物であれば、金利は▲0.035%です。)
それは、海外投資家の「円」の調達方法に謎を解くカギがありました。
海外投資家は、ドルを円に「単純に両替している」わけではないのです。
海外投資家は、
「ドルを金融機関に貸し付けて、その対価として、日本円を借入して、日本円を調達している」のです。
つまり、「ドルの貸付金と、円の借入金を同時に持つ」、ということです。
ドルの金利は3%程度、円の金利はマイナス金利なので、円の借入は金利を低く抑えることができます。
つまり、海外投資家は、利子をドルで受取、円で金利を支払っているのです。
その利回りの差は・・・なんと3%超の投資となるそうです。
・海外投資家
ドルを金融機関に貸し付け(利回り3%)
円で資金を借入(借入金利=きわめて低い)
借り入れた円を使って日本国債を購入(低金利を受け取り)
このスキームで海外投資家は利回り3%超の安全な投資を行うことができるのです。
このため、海外投資家のドル資金が日本国債を購入するために、流入し続けているとのこと。
これは、さらなる円安の可能性を秘めています。
デリバティブ ベーシススワップという通貨交換手法
海外投資家がドルを貸し出すのは、異なる通貨と金利を一定期間交換する「ベーシススワップ」と呼ばれるデリバティブ取引を使っています。
この取引で海外投資家が日本の銀行にドルを貸し付けて円を調達した場合、デリバティブ契約期間中は円金利を日本の銀行に支払い、ドル金利を日本の銀行から受け取ることになります。
さらに、海外投資家は、通常の日米金利差に加えたスプレッド(利益部分=プレミアム)も日本の銀行から受け取ります。
実際、実務についていると、ブルームバーグなどの端末で確認できるドル金利は、日本の借入金利に比べると非常に高いです。
海外投資家は、この取引で(日米金利差+プレミアム)の合計で3%超の高金利の安全な投資ができるため、日本国債がマイナス金利であっても投資意欲が減退せず、逆にどんどん日本国債の需要が高まっている、ということになっています。
日本証券業協会によると、2018年12月の海外投資家による日本国債の買い越し額は2.1兆円と、統計がはじまって以来の過去最高の買い越し水準だったことを明らかにしました。
日本国債の需要が高まると、金利は下がる(債券の価格が上がると、金利は下がる)ので、日本国債、特に長期国債はマイナス金利が常態化しています。
円安の環境は、ドルが強いということになり、ますます海外投資家からは、このスキームでの日本国債投資に目が向かいます。
そしてさらなる円安に・・・
というわけで、この取引は、もともとドルを持っている海外投資家にとって極めて有利な取引となります。
日本円からドルに両替して、米国株式に投資するわれわれにとっては、あまり良い話ではないかもしれません。
しかし、すでに保有している米国株については、円安になれば評価益が出ますから。
悪いことばかりではない、ということです。
Take the Risk or Lose the Chance.
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