こんにちは！
バフェット流「米国株式へのフォーカス投資」を実践しているゴローです。
ゴローの主力銘柄であるBTI：ブリティッシュアメリカンタバコの決算速報（上半期）をレポートします！
ブリティッシュアメリカンタバコ 2019年上半期の決算は・・・！！
米国FDAの電子タバコ規制、そしてメンソールタバコまで規制対象としようとする動きに対し、2018年に暴落したブリティッシュアメリカンタバコ。
タバコ消費量も減少する中、2019年上半期の決算はどうだったのでしょうか。
・・・。
◇
◇
◇
めっちゃ好業績！！
上半期の決算書を見てみると、EPSは前年同期比でプラス8.8％！！
世界的にタバコ出荷量が減少する中、プライスミックス（価格戦略）で2019上半期も売上高・利益の成長ともに維持しています。
特に、glo（グロー）やVapour（ベイパー）などの電子タバコの伸びが前年同期比でプラス27％と好影響だった模様。
数量ベースの決算書を見てみると・・・
数量ベースではトータルで▲3.5%の減少となっています。
数量ベースでの減少分を価格上昇によりカバーし、なおかつ前年同期比で見てプラス成長を維持しているという様子が理解できます。
THPとは、「Tobacco Heating Products」のことで、主にglo（グロー）を意味しています。
グローの成長率は全世界で見てプラス17.2%と、数量ベースでも増加していることがわかりますね。
ただ、グローのプラス成長をもってしても、タバコ製品全体での出荷量減少に歯止めをかけるにはまだ足りないようです。
次に、キャッシュフローの状況と借入の状況を見てみましょう。
キャッシュフローの状況を見てみると、売上・利益ともに増加しているにも関わらず、前年同期比で50%程度のキャッシュしか稼げていません。
よく見てみると、「Normalised for the timing of MSA payments related to 2018(paid in 2017)」との記載が。
つまり、MSA関連費用の支払いについて、昨年度分は2017年中に支払っており、2018年は支払いが無かったため、2019年になり再び通常の支払いスケジュールに戻ったMSA費用が計上されたため、2018年比で2019年度は大幅にキャッシュフローがマイナスになっていますよ。ということです。
MSAとは、1998年に締結されたマスター・セトルメント・アグリーメントの略で、アメリカの主要なタバコメーカーであったフィリップモリスインク、R.J.レイノルズ、ブラウン&ウィリアムソン、ロリラードの4社とアメリカ合衆国の約50の州とで締結されたタバコによる健康被害の医療費等を補償する契約のことで、タバコメーカーは最初の25年間で最低でも2600億ドルを支払う契約となっています。
The Tobacco Master Settlement Agreement (MSA) was entered in November 1998, originally between the four largest United States tobacco companies (Philip Morris Inc., R. J. Reynolds, Brown & Williamson and Lorillard – the "original participating manufacturers", referred to as the "Majors") and the attorneys general of 46 states. The states settled their Medicaid lawsuits against the tobacco industry for recovery of their tobacco-related health-care costs.[1]:25 In exchange, the companies agreed to curtail or cease certain tobacco marketing practices, as well as to pay, in perpetuity, various annual payments to the states to compensate them for some of the medical costs of caring for persons with smoking-related illnesses. The money also funds a new anti-smoking advocacy group, called the Truth Initiative, that is responsible for such campaigns as Truth. The settlement also dissolved the tobacco industry groups Tobacco Institute, the Center for Indoor Air Research, and the Council for Tobacco Research. In the MSA, the original participating manufacturers (OPM) agreed to pay a minimum of $206 billion over the first 25 years of the agreement.
From WIKIPEDIA
ブリティッシュアメリカンタバコは、レイノルズアメリカンを買収したので、MSAの債務を引き継いでいる、ということですね。
それにしても、2600億ドルとは、すさまじい金額です。
MSA調整後のキャッシュフロー計算書を見てみましょう。
MSA費用について、2018年度に計上されていた場合、実績から▲1629（百万ポンド）を調整しなければならないことがわかります。
この調整を入れれば、フリーキャッシュフローは増加していますね。
売上・利益だけでなく、キャッシュフローの状況も好調なようです。
これを受けて、ブリティッシュアメリカンタバコの株価は一時39ドル台まで上昇しました。
しかし・・・。
不安要素は米中貿易戦争！
トランプ大統領の
「中国に対して残りの製品10%分（スマホ、パソコンなど）についても追加関税を課すぞ！！」
発言により、世界的に株価は暴落。
ダウは1日で800ドル下げるなど、悪夢のような日々が続いており、そのあおりを受けてブリティッシュアメリカンタバコの株価も36ドル台にまで下落してしまいました。
BTI：ブリティッシュアメリカンタバコ 1年チャート
チャートを見てみると、かなり低い株価が継続していることがわかります。
ゴローの平均取得価格は43.30ドルですから、ずいぶん下落していることがわかります。
ブリティッシュアメリカンタバコの配当
2019年2月28日、ブリティッシュアメリカンタバコは2019年の配当金についてアナウンスしました。
1株当たり25ペンス増配の203ペンスです。
ですので、四半期配当は50.75ペンスとなります。
ブリティッシュアメリカンタバコの配当はポンド建てですので、ポンドがドルに対して下落すると、おのずと配当金額も目減りしてしまいます。
残念なことに、それが「今」なのです（涙目）
GBP/USD 1年チャート
ジョンソン首相が誕生したことで、「合意なきブレグジット」の懸念が広がっているからでしょうか。
ポンドは下落に下落を続けています。
しかし、ブリティッシュアメリカンタバコが好調な業績であることに変わりはありません。
この株価水準であればいつでも買い増し可能だと考えています。
世界的にタバコ需要が減少する中、タバコ企業がこのまま衰退していくとは考えにくいので、何らかの方法は考えていると思います。
さらなる成長のため、南アフリカの”Twisp”を買収！！
ベイパープロダクツを販売する南アフリカの「Twisp」を買収することを発表しました！！
実施時期は2019年第4四半期。
これで紙巻タバコ中心の販売戦略からリスク低減型のタバコ（ベイパープロダクツ）という新しいタイプの製品を販売することができます。
さらなる買収で成長に拍車をかけるようですね。
好業績なら買い増しOK！
Take the Risk or Lose the Chance.
Enjoy Life, Freedom.
★大変励みになります。応援よろしくおねがいします！
ゴローを年間配当100万円に導いてくれた本を紹介します！
こちらの記事もどうぞ！
